映画館にひとりだけ…貸切状態なのに何か気まずい…

映画館で自分ひとりだけ――。
誰にも邪魔されず映画を楽しめる“理想の空間”と思いきや、いざその状況になると「なんだか気まずい」「ちょっと怖いかも」と複雑な気持ちになることも。
今回は、そんな“貸切状態”を実際に体験した筆者が、そのときの心の動きや気づいたことをリアルに綴ります。

「映画館で“ひとりだけ”になるのって実際どうなの?」気になっている方はぜひご覧ください。ちなみに、私の好きな映画はプロフィールに書いています。『ムチ打つような練習の果てにたった数分で伝説を刻んだ』あの映画です。⇒“ゆーじ”のWikipedia風プロフィールはこちら
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目次
映画館にひとりだけって…怖い?気まずい?そのとき何を感じたか
数年前、レイトショーで映画を観に行ったときのこと。
ちょうど観たかった映画『あなたの番です 劇場版』がまだ上映されていて、「いつも行く映画館のポイントがそろそろ失効する」という通知が来たのをきっかけに観に行くことにしました。
ただその日は、東京ではめったにないほどの大雪。
「これはさすがに空いてるだろうな…」と思いながら映画館に向かいました。
指定席を予約していたので、予定通りスクリーンに入り、自分の席に着くと――そこには誰もいない。
「まだ予告編が始まったばかりだから、あとから誰か来るかな」と思っていたのですが、結局、予告が終わっても、映画が始まっても、そして終わるまで…誰も来なかったのです。
ポツンと広い劇場の真ん中に座っているのは私ひとり。
最初の数分はなんとも言えない気まずさと、ちょっとした申し訳なさを感じました。

「えっ、ほんとに私だけ?なんか悪いな…」
正直、スタッフさんにも申し訳ないような、妙なソワソワ感がありました。
でも、映画が始まってしばらく経つと、だんだんその空間に慣れていって、気づけば普段通りに映画を楽しんでいる自分がいました。
周りにおしゃべりする人もいないし、スマホの光もない。ど真ん中の席で、誰にも邪魔されずにスクリーンと向き合える時間。
そう、気まずい気持ちがあったのは最初だけ。

途中からはむしろ「これは快適かもしれない」とすら思いましたよね。
貸切状態って珍しい?どんなときに起こるの?
映画館で自分ひとりだけ、いわゆる「“貸切状態”ってやっぱりレアなのかな?」と当時は思っていました。
でもあとからネットでいろいろ調べてみると、意外にも「経験あるよ」という声がちらほら。
とくに映画館に頻繁に通う映画ファンの中には、「何度か貸切状態になったことがある」という人もいるようです。
思い返してみると、私が貸切になったときも、いくつかの条件が重なっていました。
- 上映開始から時間が経っていた作品だった
- 遅い時間帯のレイトショーだった
- その日は大雪で外出する人が少なかった
たまたま観に行ったのが公開からしばらく経った映画で、しかも年明けの寒い夜。
レイトショーの時間帯だったこともあって、もともと人が少ない状況だったのでしょう。
加えて、当日の天気は大雪。東京では珍しいほどの荒れ模様で、外に出るのもためらうレベルでした。
この3つの条件が重なったことで、「ひとりだけ」という状況が生まれたのだと思います。
狙ってできる体験ではないけれど、こういった条件がそろえば、案外誰でも経験する可能性はあるのかもしれませんね。
映画館にひとりは怖い?周囲の反応と自分の感じたこと
映画館にひとりだけという状況に、私は「気まずいな…」という気持ちが最初にきたのですが、人によっては「怖い」と感じることもあるようです。
実際、Yahoo!知恵袋などを見てみると
「広い空間に自分ひとりって、なんか不気味…」
「後ろから誰か来そうで落ち着かない」
のような声がありました。
私自身はホラー映画を観たわけではないのですが、よりによって選んだ作品があの『あなたの番です』。
サスペンス色が強い内容だったので、ちょっと緊張感はありました。笑
静まり返った劇場で、誰もいない背後を気にしながら映画を観る感覚…これがホラーだったら、確かに怖かったかもしれません。
ちなみに、ネットでは「貸切状態でテンションが上がった」「優越感に浸れる」といった声もありました。
このあたりは人によってかなり感じ方が違うので、怖いと思うかラッキーと思うかは人それぞれですね。

私は最初は戸惑いましたが、すぐに慣れたし、映画をじっくり観ることができて満足でしたよ。
映画館にひとり=迷惑?スタッフの目線が気になる人へ
「ひとりしかいないのに、わざわざ上映してもらうのって、なんだか申し訳ない…」
そんなふうに思ったのは私だけではないようです。
ネット上を見ても「自分ひとりのために上映してもらって悪い気がした」と感じた人は意外と多いようで、中には「スタッフさんの手間を考えると気が引ける」という声もありました。
私も200人規模のシアターに自分ひとりだけ。しかも座席はド真ん中。

「え、ほんとに私だけ?なんかすいません…(;・∀・)」
という、気まずさと申し訳なさのミックスした感情はありました。
でも冷静に考えれば、スタッフさんにとっては“通常業務のひとつ”なんですよね。
1人だろうと10人だろうと、上映するのは同じ。特別に迷惑をかけているわけではありませんし、従業員の方も特に気にしている様子はありませんでした。
もしかしたら「こんな日に来るなんて、よほど好きなんだな」と、微笑ましく見てくれていたかもしれませんね。笑
ひとり映画をもっと楽しむコツ|気軽に行くためのマインド
「映画館にひとりで行くのが恥ずかしい」という人もいるようですが、一度行ってみると“ひとり映画”って本当に気楽で、むしろ快適なんですよね。
映画館に映画を観に行く人の4割くらいはひとりで観に行くようですし、個人的には良い趣味になっているので、未体験の人がいるなら一度は味わってみてほしいところ。
なので、ここではひとり映画をもっと楽しむためのコツや心構えを、実体験をもとに紹介します。
席は“自分の特等席”を選ぼう
ひとりだからこそ、誰に気兼ねすることもなく好きな席を選べます。なので、自分のお気に入りの場所を見つけて席を選ぶのがいいですね。
もしこだわりがなかったり、先に予約して座席を選ぶ場合は、2人以上のグループの近くは避けるとか「ココは避けたい…」みたいなルールを決めておけば、座席選びはすんなり済みますよ。
ちなみに、私の場合は中央やや後ろくらいの位置がお気に入り。
特別席になっているのですが、会員だと通常料金と同じ席料だし、年に2~3回観れば元も取れるので節約にもなる。
しかも、視界がちょうど良くて音もバランスよく聞こえる“マイ定位置”です。
周りの目は、思っている以上に気にされていない
「ひとりで来てると思われるのが恥ずかしい…」と思う方もいるかもしれませんが、実際は他のお客さんはほとんど他人に興味ありません。
映画が始まれば誰も見てませんし、むしろ集中している人ほど目に入っていません。
冷静に考えて、映画を観に行ってるのに一人で観に行ってる人が気になるのは、映画を楽しむ目的で来ていない人でしょう。
そんな人を気にすることはありません。
ひとり時間だからこそ感情に集中できる
誰かと一緒に映画を観ていると、どうしても「あとで感想を言わなきゃ」「泣いてるの見られたくない」など、どこか他人を意識してしまうこともあります。
でも、ひとりなら感情を素直に味わえます。
笑っても泣いてもいいし、気になったシーンがあればそのまま余韻に浸ることもできる。
これって案外、贅沢なことなんですよね。
私はたまに映画の感想をこのブログでも書いていますが、それも一人で観に行ったからこそな気がします。
気まずさや不安は最初のうちだけ。
慣れてしまえば「こんなに自由に映画を楽しめる方法があったのか」と思えるはず。ぜひ、一度気軽にチャレンジしてみてください。
まとめ
映画館で「自分ひとりだけ」という貸切状態を初めて体験したとき、最初は気まずさや申し訳なさ、少しの怖さを感じました。
でも、映画が始まってしばらくすると、その空間に自然と馴染んで、いつも通り、それ以上に快適に作品を楽しんでいる自分がいました。
振り返ってみると、ひとり映画って、誰にも気を使わずに映画と向き合える、すごく贅沢な時間なんですよね。
もちろん最初は不安もあると思いますが、それを乗り越えた先には自分だけの静かな映画時間が待っています。
「怖いかな?」「気まずいかな?」と迷っている方も、ぜひ一度、ひとり映画の世界を体験してみてください。
きっと、映画館の新たな楽しみ方に気づけると思います!
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