『センスのよい考えには「型」がある』の感想文|理解できるセンスにモヤモヤ

『センスのよい考えには、「型」がある』(佐藤真木・阿佐見綾香 著)を読んで、読書感想文を書きました。
この本は、「センスは才能ではなく、思考の型で磨けるもの」という視点から、発想力や企画力を高めるためのヒントを丁寧に解説した一冊。
再現性のある思考法として紹介されている「インサイト思考」や「出世魚モデル」など、実用性の高いフレームワークが多数紹介されています。
この記事では、本書の概要とは別に、私が読後に感じたことを率直にまとめています。
参考になる感想は販売ページのレビューからご覧ください。
目次
『センスのよい考えには、「型」がある』の読書感想文【800字】
タイトル:どうしても消えない根付いた価値観
企画の仕事をしている人からしたらバイブルに感じるくらいの良本だと思う。
多くのビジネスパーソンの悩みや不安を解決するだろうし、この書籍をきっかけに自分のスキルやキャリアを磨いていった人も多いのではないだろうか。
私はいち企業のビジネスパーソンではないため、この書籍で読んだことをこれからの生活で活かせる場はないけれど、それでも勉強になったと感じられていることからも、この書籍の価値は高いと推測できる。
特に優れているのは論理的で具体例が多いところ。
ロジカルに順を追って説明しているから説得力があるし、『コカ・コーラ』や『あざとくて何が悪いの?』などの具体例を挙げながら説明してくれることでイメージもしやすい。
私はビジネス書をあまり読んだことがないが、センスという感覚的なものに対して、これだけロジカルにわかりやすく説明してくれる書籍は珍しいのではないかと思う。
誰でも実践できるもの、再現性のあるものと謳っているのは決して大げさではないし、その通りだと思う。
それを踏まえた上で、どうしても消えない感情がある。
それは「結局“その程度のセンス”」だということ。
私がイメージしているセンスは才能だ。その人だから出来る。型破りだから生み出せるものだ。
意味がわかったり理解されてしまうのは本物のセンスではないと思っている。
分からないから面白い、分からないから楽しいという感覚こそがセンスだと思っているから、ビジネス書のように理解してもらうことが前提にあるので『センスについて解説した型にハマった書籍』というイメージを持ってしまった。
この本を読んで「自分は再現性のないセンスにこそ憧れるのだ」と感じた。
自分のセンスは自分で磨くもの。誰かに教えられるものではない。それでも、この感覚を教えてもらったという意味では読んで良かったと思える書籍だった。
これから自分のセンスを磨くために、今後もいろんな書籍や作品に触れていきたい。
(文字数:800字)
『センスのよい考えには、「型」がある』は内容の充実した書籍
誤解されないように先に書いておきますが、私の価値観とは違っただけで、非常に充実した内容の書籍だと思います。
むしろ、自分には合わないなと感じているのに良本と感じている訳だから、欲している人にとってはバイブルと言えるかもしれません。
ただ、感想文は自分の気持ちを書くものだと思っているので、正直な感想を述べたまでになります。
私は、センスは才能とか個性が大事だと思っているから、その人らしさみたいなものを感じられた方が好き。
そうすると、再現性があるとつまらない感じがしちゃう。
再現できるなら「お前じゃなくていいだろ」みたいな感覚になっちゃうので、型を学んだところで最後は才能や個性…あとは“好み”が勝負を決めると思う。
まぁビジネスの場合は大衆性を求める部分もあるから、センスの型を学ぶというのは重要なんだろうね。
『型のあるセンス×一般的な感覚(内側に秘めてるインサイト)』でビジネスは仕掛けるのかな。
読み終えて残ったものは「自分はビジネスパーソンには向いてないんだな」というところでしょうか。笑
『センスのよい考えには、型がある』の簡単な概要や要約は別記事にあるので、書籍を読む前に軽く内容を知りたい方はご覧ください。
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AIよりも人と話すことが大事な理由
先ほどの概要では触れてないことなのですが、生成AIよりも人と話すことの有能さみたいなことも書籍では書かれていました。
飲み会がキライという定説に対して「どんなインサイトがあるか?」みたいな話で、詳しくは書籍を読んでいただければと思いますが、この部分は非常に納得させられた部分だったので軽く触れておきます。
例えば、飲み会がキライという人の中には「お酒が飲めないから」という気持ちがある。
でも、その理由を探っていくと、実は「お酒が飲めない人からするとお酒が飲める人たちがズルいと感じている」からというインサイトが隠れていたのですね。
私もあまりお酒が得意ではないので、飲めない人が抱くズルいって感覚は理解できます。

「お酒飲める人だけで盛り上がってるなー」
「あんな発言して酔ってて覚えてないとか許さないよ?」
「ってか、そもそもソフトドリンクの種類少なくね?」
みたいな事が書かれています(書籍では丁寧に書かれています笑)。
この辺の感覚は会話しないと出てこない。
例えば、AIに「“嫌い”と似た感覚の言葉を出して」と言っても、“ズルい”は出てこない。
なぜなら、『“嫌い”は相手に関わりたくない』からで、『“ズルい”は相手には興味があるから』とのこと。
AIだと言葉の定義がきっちりしすぎちゃって、エラーがない。
その一方で、人間は完璧じゃないからズレたことを言う。でも、このズレたところにこそインサイトがあるという書籍の説明は非常に学びになりました。
インサイトという気づきにくい部分にスポットを当てているだけに、「あっ、言われてみれば…」という感覚に気づかされることが多い書籍でしたね。
興味がある方は読んでみてください。

いつまでもジューイにばかり頼っていては良くないかもしれません。・・・でも頼りにしてるよ!
ゆーじ

ありがとう!
まとめ:学びのあるビジネス書に出会えた
今回は『迷路の中には何がある?』以来のビジネス書の感想文でした。
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少し期間が空きましたが、実はこの間に何冊かビジネス書は読んでいます。
けれども、役に立たないヤツばっかりでなかなかココで書くまでには至りませんでした。笑
その中で『センスのよい考え方には型がある』は、勉強になった部分もあって読んで良かったです。
ビジネス書は『1つでも学びが得られればラッキー』くらいに思って読むのがいいですね。
あまり期待しすぎると良くない気がします。
そういった意味では聞き流せるAudibleとビジネス書の相性は良きですね。

私のようにビジネス書を読むのがダルい方はAudibleで読書体験してみてください。
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