第55話「クロスオーバー」

第54話「エッセラム」では、自分が書いているコレがコラムなのかエッセイなのかわからないということを書きました。
結局「コラムでもエッセイでもなんでもいい。この曖昧なところが自分っぽい」みたいな感じで落ち着きましたが、2つを組み合わせるハイブリッドなものってワクワクするんですよね。新しい価値が生まれるし。
ということで、今回は「ハイブリッド」をテーマに何か書きましょう。
「ハイブリッド」という言葉を聞いてイメージするのが、私の大好きなアーティスト『ケツメイシ』です。
中でも最新曲の「海岸線サイダー」が非常に素晴らしいので、軽く印象を書いてみようと思います。
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このサイトをリニューアルする前(「第1話:ぼうけんのしょがきえてしまいました」参照)に【ケツメイシはハイブリッドなアーティストである】のような記事を書いてました。
ヒップホップ/ラップにポップスを掛け合わせて親しみやすさがあったり、曲のジャンルも掛け合わせていたり、バリエーション豊かで聴いてて飽きない魅力があります。
そんなハイブリッドなアーティストのケツメイシの最新曲が「海岸線サイダー」。
この曲を初めて聴いた時、グッときましたね。
というのも、今までのケツメイシのいろんな曲の要素を感じられたから。
例えば、歌い始めは『旅人』のサビっぽいし、「薄着ギャル横目」という歌詞には『夏の思い出』、MVは『始まりの予感』などなど、いろんな場面に今までの曲の要素が散りばめられている。
その理由は野暮なので書きませんが、自分の中で感じていた『ハイブリッドなアーティスト』という部分を改めて感じられた気がしました。
出来れば歌詞も曲もMVも、あと『君とレゲエにテキられて』との関係など、じっくり分析したいところですが、いろいろ予定が詰まっているのでそれはいつかにとっておきましょう。
ですが、1つだけ・・・『海岸線サイダー』ってタイトル秀逸すぎません?
『海岸線サイダー』という言葉の意味はわからないけれど、『海岸線』と『サイダー』それぞれの言葉の意味は分かるし、イメージは湧く。
『海岸線』は“始まり”や“続く”、あるいは“境界線”とかそんなイメージが湧くし、サイダーは“さわやかな記憶”や“ノスタルジー”を感じさせる。
この言葉の組み合わせだからこそ伝わってくるタイトルだと思う。
周りは想像することしか出来なくて、当事者だから伝わる“何か”。
なんかトップアスリート同士が言葉なくしても分かり合う感じ?
そんな雰囲気を『海岸線サイダー』というタイトルから感じました。
作品を飛び越えて交わる作品って、なぜにこんなにもワクワクするんでしょうかね。
例えば、BUMP OF CHICKEN「fire sign」とか他の曲の要素を強く感じるし、音楽に限らず伊坂幸太郎さんの小説とか読んで「あれっ?あの小説のあの場面に出てくるアイツじゃね?」と思ったりとか。
歴史を感じるというか、表面上の解釈だけでは見えてこない意味を感じられるからワクワクするのかな?
何かを仕掛けるなら、こういう仕掛け方をしたいですね。
そういうのが浸透したら、今度はど真ん中のストレートが生きてくるし、無敵な気がする。
飽きさせないというのはこういうことなのかなぁ。
【次回予告:~準備中~】

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