第92話「まぁ…子供だし」


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このコラムでも何度か触れてますが、私はたまに高校で講義をしに行きます。
基本的にアウェー。
生徒側からしたら『誰だコイツ?』って思うのは当然だし、警戒してるところから始まるので、なかなか厳しい戦いを強いられるんですよね。
ただ、もう数十回と講義をしに行ってるので、大体の空気感で『このクラスはこの感じかー』というのはひと通り体験したつもりです。
その中でも、今回は反発する生徒がいる時のお話でもしましょうか。
こちらが話始めてもゲームをしていたり、お喋りをやめなかったり、学校によってはそういう生徒が稀にいるのですよ。
そういう生徒がいる場合は、予め先生側から「話を聞かない生徒がいます」と報告を受けているので、心構えは意外と出来てる。
これ意外と大事で、そういう生徒がいるっていう事前情報を持ってると気持ちもそうだし、講義の内容も「この部分はもっとわかりやすく伝えた方がいいだろうな」と準備が出来るんですよね。
特に私は“準備の人”なので、こういう情報はかなり貴重です。
ただ、事前に気持ちは作っていくものの、それでも話を聞かない生徒を目の当たりにすると、やっぱりいい気分はしない。
でも、そんなときに思うことがあります。
「まぁ…言ってもまだ子供だしな」
大人と子供、人としては対等。
でも、立場は対等ではない。私は自立してるけれど、生徒はまだ親や保護者(大人)を頼らないと生きられない。
この違いが私の心に余裕を与えてくれる。
もっというとかわいく見えてくるのよね。
お釈迦様の手の上で飛び回る孫悟空くらいかわいい。
きっとゲームしたりお喋りしたりするのは、彼(女)らなりの意思表示なんだと思う。
何か反発する気持ちはあるんだけど、その気持ちをまだ上手にコントロールできていない。
だから、学校には行くのに講義(授業)は受けないという態度を取ってる。
ここには『無意識でも繋がっていたいって気持ちがあるのかな?』って思う。これは部外者の視点だから話半分って感じだけど。
私はまがいなりにも大人。そうやって『無意識でも繋がりを断ち切りたくない』という生徒がいる以上、受け取る人物でいるべきだし、受け止める人物でいたいとは思う。
だから、そういった態度の生徒がいても気にしてない。それに、高校生くらいまでなら会話してても、まだ何となくは気持ちは読めるかなーって感じ。
精神的に成熟している雰囲気を感じ取った時は気持ちが分からないことも当然あるけど、いずれにせよどんな生徒であっても常にフラットな状態、大人と話す時と特に変わらない態度で接しているよね。
そんな感じで話を聞かない生徒にたまに出会うけれど、つくづく思うのは“人の話を聞ける”って大事なことだなって。
これは実際に聞いてなくてもいい。聞いてるフリでいい。
人の話を聞けない人は自分では気づけてないけれど、周りにいらない迷惑をかけてるのよ。だから良くない。
例えば、真面目に取り組もうとしている人がいる。
その人の視線の先にゲームをしている人がいたらどう感じるか?
その人の後ろから話し声が聞こえてきたらどんな気分になるか?
自分第一(自己中)でいいと思う。特に学生なら。でも、『自分が大事≠人に迷惑をかけていい』ではない。
そこの想像力の乏しさは『損しちゃうだろうなー』って、接してて感じるかな。
まぁ私は教師じゃないし、注意する義理はないから言わない。いや、性根が腐ってるから伝えない。笑
そんな生徒がいる現場に立ち会うと、子どもうちに“人の話を聞く態度が出来る”って能力は最低限身につけておくべきだなって思う。
理想を言えば、私の講義も出来ればちゃんと聞いてほしいけどねっ!笑
【コラム一覧】
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コラム2026年3月3日第89話「無言の足並み」

