第64話「時代を動かすカウンター」

第63話「面白さ再発見!」では『古典』をテーマに再発見の面白さについて書きました。
“古典による新しい気づきは決して古くない”という結論に落ち着いた感じでしたね。
今回はそこから少しわき道にそれて、『文化』をテーマに何か書いてみようかなと。
そう思ったのは、私の好きな番組の一つ【小峠英二のなんて美だ!】を観たのかきっかけなのですが、まぁちょっと書いていきましょう。
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先日放送された【小峠英二なんて美だ!】のテーマは『演歌』。
北島三郎・藤圭子・ぴんからトリオ、この3組が演歌というジャンルを広めていった功労者として紹介されたりしてました。
ちなみに、私は函館にある「北島三郎記念館」に行ったことがあるのですが、非常に良かったですよ。
正直、あまり演歌を聴くことはないけれど、それでも楽しかったので、ぜひ一度は行ってほしいですね。
…と思ったのですが、現在は建物の老朽化によって閉館してしまったようです。
ただ、「バーチャル北島三郎記念館」として今はWEB上で楽しめます。
Googleのストリートビュー的な感じで楽しめたので(笑)、興味があればサイトを覗いてみてください。
閑話休題、『演歌』について番組で学んだのですが、『演歌』ってもともと明治時代の『演説歌』が成り立ちだそうです。
政治的メッセージを民衆に伝えるために歌われて、要は権力に対するカウンターカルチャーがルーツということ。
それが戦後、流行歌になって、紅白とかで国民的音楽として定着してメインカルチャーになっていたそう。全く知らなかったです。
現在だと、『演歌』はニッチなジャンルなのかな?
私の感覚だとサブカルチャーみたいな位置づけでしょうか。あるいはポップスやロックに対して相対的なカウンターでもあるかもしれません。
この流れはどのジャンルにも言えそうですね。
それこそロックだってきっかけはカウンターだし。まぁ主流でもありカウンターでもあるか。
『演歌』がもともとカウンターカルチャーだった。
そんなことを知ると、世の中を動かすのは既存文化へのカウンターなんだなというのをまざまざと感じますね。
時代を動かすのは若い世代というけれど、それはカウンターだからなんでしょうね。
既存に対する抵抗、その反骨精神によって新しい文化や価値観が生まれてワイワイする。
けれども、カウンターがメインになったとき、大衆性と引き換えに捉え方が変化して様相が変わってくる。
それは認められちゃうと「何か対してのカウンター」という意識が薄れちゃうから。
ここは難しいところ。
世の中に認めてもらうために大衆性は欲しいけれど、認められちゃうと原動力が失われていっちゃう。
なんともアンニュイなことですね。
【次回予告~準備中~】

コラム2025年9月9日第64話「時代を動かすカウンター」
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