第62話「“北の国から”道は通ずる」

第61話「知ってるか知らないか」で“時代の流れ”というキーワードが出てきたので、今回は「時流」をテーマに何か書いてみましょう。
人の考え方や価値観はその時代の社会全体の状況や風習によって移り行くもの。
それを強く感じるのが、現在お昼に再放送している『北の国から』ですね。
私は大学生の時に特別編を含めて全部観ているし、富良野(麓郷)、布部駅、空知川などロケ地の聖地巡礼をしたことがあります。
ここ数ヶ月、昔のドラマの再放送をよく見てて、『振り返れば奴がいる』の最終回で驚いたことをXにポストしたり、『いつも誰かに恋してるッ』とかも観た。
数週間前も『王様のレストラン』を観ましたね。
ふと「やっぱり三谷幸喜ってすごいなぁ」と思ったのですが、それはまた別のお話ということにして、今回のテーマについて書いていきましょう。
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『北の国から』の面白さを一言で伝えるのは難しいですね。
それはいろんなことが複雑だから。
人間関係や登場人物それぞれの立場の感情が複雑に絡み合うし、そもそもゴールがない。
その上で、感情という曖昧なものがベースの物語で状況やシーンをどう受け取るかが受け手(視聴者)によって違う。
だから、印象に残る場面や心が動いた場面も違う。
むしろ、印象に残らない、心が動かないことも全然あると思う。
人によってはドロドロした人間ドラマに嫌悪感を示すかもしれないし、今の価値観や視点だけで観ると良さがわからないかもしれない。
でも、私は『北の国から』は凄く面白くて、複雑な物語だからこそのシンプルさが好き。
例えば、五郎さんが純くんに「敬語をやめる」と宣言したシーンとか、沢から水を引いて水が流れてきたシーンとか、複雑に絡み合ったものが解けてくカタルシスが心地よいかな。
この辺りは時流への理解というか知識というか、自分にどのくらいの許容範囲があるかによって面白さは変わるような気がする。
もしかしたら“価値観をはっきり持っている人ほど受け入れられないドラマ”かもしれませんね。
私は平成生まれで東京生まれなので、『北の国から』の舞台に対する理解も知識も乏しい。
それなのに、なぜ面白いと感じているのか?
それは想像力で補ってるから。
というのも、実は私の父親が北海道の超田舎の出身なのですね。
2010年代に父の実家に行ったことがあるのですが、その時でもカーナビにお家が映らないくらいの場所。
ナビの画面がずっーと道路じゃなくて山を突っ切ってましたからね。笑
そんな場所で父は生まれ育って、東京に出てきて…といった感じ。
あまり詳しい話を聞いたことがないのですが、『北の国から』を観てると「お父さんも似たような環境で育ったのかなぁ」と考えたりする。
その想像力が『ドラマの登場人物たちのセリフに込められた意味や感情を受け取ろう』と作用してるから、物語に引き込まれているのかもしれません。
そして、知ろうとしてるから何らかの解決や答えが出た時に「なるほどなぁ…」とか「面白いなっ!」とかなる気がします。
『北の国から』が面白いか面白くないかは人によって感じ方が違うし、大した問題ではないのですが、自分が面白くないと感じたものに出会った時に糸を切っちゃうのはもったいとは思う。
別に無理に面白がろうとする必要はないけれど、完全に切り捨てないで放っておくことのが意外と大事。
時間が経って、経験値を増やしたらわかる面白さもあるし、違う視点で物事が見られるようになっていたりもする。
何がきっかけで価値観が変化するかは今は分からないからね。
私は父が北海道の超田舎出身という小さなきっかけで興味を持ったのが最初。
そこから興味を持って、内容を知って、面白さが広がっていった。
完全な否定はそこに関係するすべての道を閉ざすことになるから、リスクは思ってるより大きい気がする。
今は理解できないだけで、後で理解できる可能性は十分ある。純の自転車の話みたいなものですね。
とりあえず、私は最後まで『北の国から』の再放送を見届けたいと思います。
…できれば特別編も放送してほしんだけどなー。笑
【次回予告~準備中~】

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