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ケツメイシ『こだま』の歌詞分析-深い意味と伏線の回収

ケツメイシ『こだま』 エンタメ

ケツメイシの曲で私が一番泣ける曲は『こだま』。

いい曲だから、MVが感動的だからなど理由はいくつもあるのですが、それだけじゃない違和感をこの曲に感じたから泣けるのです。

初めて『こだま』を聴いた日から潜在的にずっと違和感を感じていたのに、それがなぜかにずっと気づけなった。

今回改めて歌詞の意味を分析してみたら、その違和感の正体に対する仮説が生まれました。

ケツメイシの中で最も情報が少ない曲は、最も具体的にファンの事を想った曲なのかもしれません。




『こだま』の歌詞に感じた違和感とは?

『こだま』は今までのケツメイシの曲と比較して、すごく『弱さ』を感じます。

そのように感じる理由は、曲の雰囲気や言葉のチョイスなどいくつか考えられるのですが、顕著なのは文章に疑問文が多いということ。

メンバーそれぞれのリリックで疑問文が使われているのもそうですし、サビ頭も疑問文になっています。疑問文で始まるサビはケツメイシの曲の中で、おそらく『こだま』だけ。

これはすごく特殊なことだと思っていて、それはラップ(ヒップホップ)は自分の感情をそのまま言葉にするバイブス(熱量)が最も表現できるジャンルだから。

ラップ曲は自分の本音(社会や人間関係への疑問や不平不満など)を歌うことが多いですし、場を盛り上げる熱さを感じる曲などがほとんどです。だから、歌詞で想いを言い切ることができるわけですね。

にも関わらず『こだま』は自分の疑問をサビで主張している。これはかなり珍しいと言えるでしょう。

 

また、『歌詞が抽象的』な所も私が『弱さ』を感じる理由の一つ。

抽象的な歌詞だから弱さを感じるという事ではなく、ケツメイシが抽象的な歌詞を歌っているというのに『弱さ』を感じたのです。

以前書いた【ケツメイシ『バラード』の意味-不倫ではなくファンとの別れの曲だった?】で歌詞が抽象的になったと書きましたが、『こだま』は『バラード』よりもさらに抽象的になったと感じてます。

 

『バラード』は男女の恋愛関係をイメージする事ができますが、『こだま』は歌詞を読んだだけでMVのような家族の事をイメージできませんでした。

もちろん、イメージできる方もいると思いますが、私は『こだま』の歌詞を読んだだけで具体的な人物像をイメージすることはできなかったです。

ちなみに、『こだま』は発売当時「広い意味で人と人が想い合う気持ちを再確認し人を愛することの喜び(を歌った曲)」と宣伝されていました。

「広い意味」と書いているので、歌詞が抽象的と感じたのは間違いないでしょう。そして「広い意味」ということだから、それぞれ自分が感じたことがその人の正解だと思います。

 

でも、それが腑に落ちないんですよ。私は。

なぜなら、私にとってケツメイシは「いつも自分を持っている人たち」と思っていたから。

思春期の頃の私は「生きにくいなー」と感じながらも「人に合わせた方がラクだしなー」と思っていました。

そんな中で「ケツメイシっていつもふざけていて、楽しんでいて、たまーに真面目なこと歌って、どんなテーマでも自分の意見を歌えちゃうんだなー(゜.゜)」と思っていて、そういう所に魅力や憧れを感じていたのですね。

けれども、『こだま』を聴くと今までのケツメイシにはなかった「弱さ」を感じた。そこが腑に落ちなくて、ずっと違和感を感じていたのだと思います。

 

でも、この違和感の正体に今は何となく気づけた気がしています。私が『こだま』に感じた「弱さ」とケツメイシが『こだま』に込めた「強さ」の対比に。

では、ここから歌詞についてもっと深堀りしていきますね^^




『こだま』の歌詞に感じた「弱さ」の正体

迷いのイメージ画像『こだま』の歌詞に感じた「弱さ」の正体、それは迷いだと思います。

人は誰しも迷った時は心が弱くなります。そして人が迷うときは自分以外の誰かを想った時。自分の事だけ考えていいのなら迷う必要がありませんからね。行動すればいいんです(´-ω-`)b

でも、自分以外の誰かに影響が出るのなら、その相手の事を考えないといけません。そうするとそこに迷いが生じます

 

ただ、少人数であればこの迷いはすぐに解決できるでしょう。相手と会話をすればいいだけです。意見をすり合わせて、一つの着地点を目指せばいい。

ケツメイシもそうすれば良かったはず。でも、今回はそれができなかった。一体なぜか?

それは想っている相手がケツメイシ(自分たち)のファンだったから。

 

『こだま』発売当時のケツメイシはメジャーデビューして10年以上経ち、オリジナルアルバムは7枚出して、老若男女たくさんのファンが増えたと思います。

『さくら』の大ヒットがありましたし、「国民的」という枕詞がつくヒップホップアーティストと呼ばれることもありましたね。

けれども、聴いてくれる人が増えることで自分たちがやりたい音楽とファンが求めている音楽に
もしかしたら差が生まれ始めたのかもしれません。

 

そこまでではなくても「ちょっと描いてたイメージと違ってきたぞ?」という想いがあったのではないかと。

でも、時代が変化することは誰にも止められません。そして、時代が変わるなら自分も変わらなければ生き残れません。それはケツメイシも例外ではないでしょう。

けれども、多くの人は変わらないことを望みます。変わることは安定を捨てるということですからね。

かつて私も「人に合わせた方が楽」と思っていた人間でしたし、昔は変わらないことを望んでいましたから、変わることへの何となくの恐怖みたいなのはわかります。

 

ただ、ケツメイシは変化できる人たちで「ここで安定を捨ててでも変わることを目指した方がいいんじゃないか?」と判断したのかなと。

しかし、多くの人(ファン)は変わらないことを望んでいる。

それに、ケツメイシファンの中にも昔のケツメイシが好きだった人と最近のケツメイシが好きという人がいるように、同じ好きだとしても何が好きかの答えはおそらく違っている。

だからケツメイシは迷っていたのだと思っています。

 

いろんなファンのためにケツメイシはこれからどうしたらいいのか、その迷いが『こだま』には感じられるのではないでしょうか。

そして、『こだま』には「迷い」だけではなく、ケツメイシが出した「答え」も感じられます。

 

『こだま』はケツメイシがたくさんのファンに贈った曲。

 

そう思って、歌詞分析をしてみました。

『こだま』の歌詞分析-ケツメイシがファンに贈った歌

歌詞の分析を始める前に確認しておきたいこととしては「僕=ケツメイシ」「君=ファン」として歌詞を見ていきますね。(歌詞の引用元はコチラになります⇒こだま-ケツメイシ-歌ネット)

僕は笑いたいんだ
君も笑いたいんだよね
なのに 時に僕たちは認め合えなくて
嫌になるよね

「ケツメイシは笑いたい(楽しみたい)と思っていて、それはファンも同じ気持ちだよね。でも、同じ気持ちでいるのに互いに認め合えなくて嫌になることもあるよね。」

こういう事ありますね。目的は同じでも手段が違うとすれ違いが起きてしまうのは誰しも経験しているでしょう。

僕は大丈夫さ
君も大丈夫かな?
不安で生きるのは辛いけど
僕には君がいるから

「分かり合えなくて嫌な気持ちになることはあるし不安で辛いけど、僕は大丈夫。だってファンのみんながいるから。」

自分たちがやりたいことや時代の変化でケツメイシの曲の雰囲気がこれから変わることを示唆しているのかもしれません。

それでも、ファンの皆は僕たちの歌を聴いてくれると信じているのですね。

今ここで出会えたのは何故?
時の運命(さだめ)?僕たちの為?
ただ君の為に小さな力で
何が出来るか考えると幸せ
こんな僕だって愛されたい
君の側でそっと支えたい
もっと教えて 笑顔を見せて
もう一度静かに抱きしめて…

「ケツメイシの曲に出会ってくれたのはたまたま?それともずっと聴いてのかな?微力でも僕たちの歌を聴いてくれた人が幸せになってくれるなら、それはケツメイシにとって幸せなこと。僕たちは愛されたいし、ファンを支えたい。だから、この先もケツメイシの曲を聴いてほしいな。」

ファンあってのアーティストというのをケツメイシはすごく感じているのですね。

そういえば、CDにいつも感謝の言葉が書かれていました^^

本当に僕を愛していますか?
僕は君を愛していますが
それだけで幸せになる その日が
僕はとても嬉しいんだ

「ケツメイシの曲を本当に好きですか?僕たちはファンのことを愛しています。そう思えるだけで幸せになる日が来たら、とても嬉しいんだ。」

正直ここは読解力不足でまだ理解できない部分があります。

三行目の『それだけ』が一行目と二行目のどちらにかかっている(修飾している)かが解っていないです。

 

私は一行目ではなくて、二行目の『僕は君を愛していますが』にかかってると感じました。

ただ、二行目の『僕は君を愛していますが』にかかって『(僕が君を愛してる)それだけで幸せになる その日が~嬉しい』とするのは文章だけ読むとちょっと意味が伝わりにくいです。

というのも「愛してる」と言えてるのに「それ(愛してる)だけで幸せになる日が嬉しい」って、「もう愛してるじゃん?」となりますからね。

ですが、ケツメイシ自身が迷っていると考えると「僕たちはこれから変わっていく。その変化した後でもファンのことを愛してる言えたらそれだけで幸せ」と捉えると意味が伝わるので、私は二行目にかかっていると感じました。

 

一行目にかかった場合、「愛していますか?」と疑問文で「愛してほしい」と一度変換しないといけない事と、ココで一旦文章が切れてるように感じるのが気になります。

まぁ普通に考えれば『それだけ』というのが一行目にかかって「(僕のことを愛してくれたら)それだけで幸せに~」と捉える方が自然ですかね。

変わっていくケツメイシをファンの皆が愛してくれたら嬉しいと主張している方が曲のテーマには合っているかもしれません。

僕はどうすればもっと愛される?
君が喜ぶ為 何やれる?って
考えるたびに ちょっと疲れて
人と比べられる この世 生まれて
肌の色 言葉に 出来 不出来
「色んな人がいるから素敵」
そんな事言っては君は微笑む
「僕は僕であればいい」と思える

「人と比べられる世界で、どうすればみんなに愛されて、君の為に何ができるのか?それを考えて少し疲れた。でもいろんな人がいるから素敵とみんなが言ってくれるから自分らしくいればいいと思えている」

比較される世の中でも自分らしくいることの大事さを再認識していることが伝わってきます。

自分らしさって意外と自分では気づけなかったりしますよね。誰かの何気ない言葉で、気づくこともたくさんあります。

他の誰かと僕らを比べてみたって
つまらない事ぐらいは僕も解ってるんだ
だから いつも笑って過ごしたいと思うんだ Ah

ここはストレートな歌詞ですね。先ほどのリリックと同じ主張となっています。

「自分らしくいるんだ!」という方向性が定まってきた感じがします。

本当に僕を愛していますか?
僕は君を愛せていますか?
それさえも解らなくなる その日が
僕はとても悲しいんだ

1番のサビとは反対の視点の気持ちですね。この部分の『それさえ』の解釈は1行目、2行目のどちらにもかかっているように感じます。

同じ疑問文で並列の関係にあるので、『それ』が「ケツメイシがファンを、ファンがケツメイシを愛していますか?」の2つの事について指しているのではないでしょうか。

また、方向性は決まっているけれども、まだ迷いがあることをも伺えますね。

この手伸ばす ここでもらう
温もり伝わり 一つとなる
たまに不安になるから覗いてみる
僕の気持ちは 君に届いている?
また 君 喜ぶ顔が見たくて
優しい君の近くに居たくて
だから ありのまま受け入れて
ただひたすらに 僕を抱きしめて

「自分たちの音楽を届けて、気持ちが届いているのかその反応を確かめている。また喜ぶ顔がみたいから僕たちは変わっていくけど、ありのままを受け止めて欲しい。」

ケツメイシがファンの反応を感じながら曲作りをしているのがわかりますね。

今までの曲は自分たちが楽しんで、その姿を見てファンに楽しんでもらうという曲が多かったかなーと思いますが、ケツノポリス6…くらいからメッセージ性の強い曲が増えてきた気がします。

やりたいと思っていたことが出来るようになったのか、売れたことで立場が変わって求められるものも変わったのか、日本の行く末を危惧していたのか…いずれにせよ「そろそろ変わる時期がきた」と感じてたのかもしれません。

ちなみに、『こだま』のカップリング曲は『ありのまま』と『きみがすき』です。この辺もにくいですね^^

僕の中で いつも寝たフリをしていた心の一部が
夢の中で いつも叫んでいた僕の心の全てが
「君を好き」って言うよ
「好き」って言うよ
先はまだ続くけど

「これからもケツメイシは続くけど僕たちはファンの皆のことが好きだよ」

この部分の歌詞はすごくおしゃれに感じました。

『僕の中で いつも寝たフリをしていた心の一部』というのは一言で言えば「自分の本音」、そして『夢の中で いつも叫んでいた僕の心の全て』というのは「ファンの前にいる時の自分の本音」だと思います。

『寝たフリをしていた』は気づいていたけど、気づかないふりをしていた本音なので、変化や新しい挑戦がしたいと思っている「今の本音」のこと、『いつも叫んでいた僕の心の全て』はケツメイシが「今まで歌ってきた本音」のことかなと。

あるいは、『こだま』と『今まで歌っていた全ての曲』を指しているのかもしれません。

ファンから求められている理想像から離れる決意をしているのが読み解けそうですね。『先はまだ続くけど』というフレーズから、一度ここでリセットをしたいという意志も感じます。

 

この部分の歌詞が、私が『こだま』に感じた「迷い」の正体に答えてくれた気がしました。「ケツメイシは新しい旅を始めるんだなぁ」と。

寂しいけど、楽しみでもあるし、複雑な気持ちになりますね。

まぁ、『こだま』は2011年の発売なので、その後のケツメイシの動向はもう知っているんですけどね^^

本当に僕を愛していますか?
僕は君を愛していますが
それだけで幸せになる その日が
僕はとても嬉しいんだ

嬉しいんだ

ここまで聴くとこのサビの印象も変わりますよね。

最初1番のサビと同じですが、こちらのサビの方は「力強さ」を感じます。

迷いの中でしっかりと決断をしたんだということがちゃんと伝わってきますね。

 

同じことを言ってるのに感じ方が真逆くらい違うのは、素敵な歌詞だなーと思います。Mr.Children『HERO』のサビとか^^

新しい言葉 一つ覚えた
『ありがとう』で笑顔こぼれた
不安で悲しい日があるなら
必ず思い出すから
心の奥の温かいとこ
それぞれが持つ変わらないもの
そのままの君であればいい
明日を信じて待てばいい

「この先、不安で悲しい日があったらこの気持ちを思い出して行動するよ。これからも歌を届けるから、ファンのみんなはそのままで待ってくれればいいよ。」

こんなに力強いメッセージを最後に届けてくれるのは「ケツメイシかっこいい~!ヾ(≧▽≦)ノ」ってなりますね。

注目なのは「変わるけど、変わらないんだよ」という反対のことを主張しているところ。

 

変わるのは面倒だったり、安定を捨てる怖さなどがありますが、一番怖いのは「自分が自分でなくなっちゃうかも…」という怖さだったりしませんか?

でも、ケツメイシは「変わっては行くけど、根っこの部分は変わらないよ」と言ってくれているのでファンとしては安心できますし、自分自身も「変化を恐れない人でありたいな」と思わせてくれますね。

とえあえず「愛していますか?」と問いかけられているので答えておきましょうか。「愛していますよー!(=゚ω゚)ノ」

 

以上が『こだま』の歌詞分析となりますが、私が『ケツメイシ』や『こだま』に感じた違和感や伏線はまだあるので、そこについて書いていきますね。

ですが、その前にMVを観てみましょう。

『こだま』のMVを観てみよう

 

感動的なMVです^^

最初の方に出てきたスーツ姿の若い男性が「あの家族のお父さんなのかな?」と思ったら、実は「最初に出てきた男の子(あの家族の長男)と同一人物」だったわけですね。時系列が違うって言ったらいいのかな?

玄関のカギを開けた時に初めての登場人物が出てきて「えっ!?」ってなりましたが、「なるほど、そういうことか」と気づくと、このMVの印象がガラッと変わります。

子供の頃の想い出と大人になった現在の対比がグッときて、誰しもが懐かしい気持ちを感じられるのではないでしょうか。

 

3:30~に時計のアップが映し出されて「スーツに合わねぇ時計だなー(-.-)」と思ってましたが、子供の頃にプレゼントしてもらった時計をずっと付けていたと気づくと「めっちゃ家族想いのヤツやん!(T_T)」ってなります。

上辺で判断してはいけませんね。気を付けなければ(*´ω`)




ケツメイシが抽象的な曲を歌った理由の伏線を回収

どうしてケツメイシは抽象的な曲を歌ったのか?

前シングルの『バラード君/つくる未来』から歌詞が抽象的になったと感じていたと書きましたが、その答えはケツメイシが変化することを伝えたかったからだと私は思っています。

 

今までの曲は具体的な歌詞でしたが、『バラード君/つくる未来』からは抽象的な歌詞にすることで聴いている人に「今までと違うぞ?」ということを気づかせたかったように感じます。

また、『こだま』はあえて抽象的な歌詞にすることで、いろんなメッセージを表現したかったとも思います。

ケツメイシが抱えていた迷い、これから起こる変化、ファンへの想いなど伝えたいメッセージが一つじゃないから抽象的にして聴き手に想像することを求めていたのかなと。

 

そして、ここからはさらに可能性の低い推測ですが、こんなこと考えたんじゃないのかなーということがあります。

前も書いていますが、ケツメイシはサラブレッドではなくハイブリッドなアーティストだと私は思っています。

これまでは「ラップ/ヒップホップ×ロック風」などいろんな曲調で『ケツメイシ』というジャンルを開拓してきたと思っていますが、『こだま』を発売したくらい時期は歌詞もハイブリッドさせようと考えていたんじゃないかな?と。

ラップというのは具体的なメッセージが届きやすいですが、そこに抽象的なメッセージを組み込ませることで新しさが生まれる。そんなこと考えてたのかな?と。

 

ただ、結論を言えば途中でやめたと思います。おそらく『月と太陽』あたりですかね。

「なぜ抽象的な歌詞をやめたのか?」この辺に関してはまた別で書く予定です・・・。

 

話を戻して、、、『こだま』を聴くと一つ前に発売されたシングル『バラード/君とつくる未来』の違和感の正体にも気づくことができると思いますので、次はそちらの伏線を回収していきましょう。

『バラード/君とつくる未来』の伏線回収

『バラード』の歌詞の内容は「男女の別れ」ですが、私は裏の意味としてケツメイシがファンに向けて歌った別れの曲だと思っています。

私は『バラード』のキーワードとして「女性を想う一途な男性の物語」、「主導権は女性にある」と書きました。

女性は「ファン」、男性は「ケツメイシ」だと思っていて、アーティストがどんなにいい曲やパフォーマンスをしても、それを評価する主導権を持っているのはファンや曲を聴いてくれる人で、そういう方たちの影響が大きいのだと思います。

ただ、ケツメイシ自身は変わっていくことを決めていたと思うので、「今までのケツメイシの曲が好きだった人はもしかしたら離れてしまうかもしれない。だったら好きなまま、ここでお別れしよう」というメッセージがあったんじゃないかなと。

一方で、『君とつくる未来』は『バラード』とは逆の感情。

ケツメイシは変わっていくけど、それでもファンと一緒につくって行く未来が楽しみという気持ちもある。

だから、あえて両A面シングルで対の関係にしたのではないかと。

そう考えると『こだま』で『バラード/君とつくる未来』の時に感じた気持ちを一つの曲として表現しているのは、純粋にすごいなーと感じます。

 

ちなみに、作曲はケツメイシとなっていますが『バラード』はYANAGIMANさん、『君とつくる未来』はNaoki-Tさんという方もそれぞれクレジットに表記されています。

このお二人はケツメイシの音楽プロデュースや作曲などをずっと担当されてきた方々です。

『KETSUNOPOLIS 8』以降はお二人ともケツメイシの曲に関わっていないので、それぞれが別の道に進むということを考えていたんでしょうね。

『ケツノポリス7』だけすべての曲でYANAGIMANさん、Naoki-Tさんが作曲・編曲に明記されているのも、もうこの時点では新しい道に進むことを決めていたからかもしれません。

 

いろんな「点」が「線」になってきましたね。でもまだ見えてくるものがあります。それは『こだま』のCDジャケットです。

『こだま』のCDジャケット&タイトルの伏線回収

『こだま』のCDジャケットはこんな風になっています。

ケツメイシ『こだま』

シンプルなデザインですよね。でも、ここにもちゃんと意味があると思っています。

色が「真っ白」なのは「リセット」するという意味があるんじゃないかな?と。

 

そして、気になるのはケツメイシの文字は黒くて、こだまの文字は白っぽい(灰色)というところ。

『ケツメイシ』の文字が黒くはっきり書かれていることから、ケツメイシの覚悟の強さみたいなのを感じることができますし、『こだま』の文字が白っぽいのはファンの反応がわからないからだと推測しています。

 

『こだま』は漢字で書けばおそらく『木霊』で、送り仮名つけて『木霊す』と書くと『こだます』、「響き渡る」や「音が跳ね返ってくる」という意味があります。

別の言葉にすると「山彦(やまびこ)」とも言えますね。

山彦は、山や谷で「ヤッホー」と言ったら「ヤッホー」と声が反響して聴こえてくるものですが、この曲の場合は「本当に僕を愛していますかー?」と聞いてはいるけれど、どんな反応になるかわからないから白っぽい文字にしているのかなと。

 

ところで、山彦って自分が言った言葉が遅れて自分の耳に聴こえてくるものですよね。

私がここでケツメイシの『こだま』の曲に対して「愛していますよー!(=゚ω゚)ノ」と遅れて反応していると考えると、、、戦略にまんまとハメられた気もします。笑

まぁでも、時に裏切りや騙しは快感になりますし、個人的には清々しい気分です(´▽`*)

 

結局、物事はシンプルが一番美しいのですね。シンプル過ぎるのは味気ないですし、いろんな魅せ方や表現で楽しませた方が受け手は楽しいと思います。

ただ、ケツメイシの場合はハイブリッドなアーティストなので、逆にシンプルなだけの方が意味を持つのかもしれませんね。

 

ケツメイシの中で最も情報の少ない曲は、実は最も具体的にファンの事を想った曲だった。それが『こだま』に関する私の仮説です。

『こだま』が『ケツノポリス7』発売後から移籍をするまでに発売された唯一のシングル曲と考えると、やっぱり特別な曲の感じがしますね。

 

 

 

ただ、私が最も恐れているのは、今までの仮説が段違いな勘違いかもしれないということ。

「木霊」って「山彦」以外にも木に宿る精霊という意味もあるんですよ。。。

 

まさか「気のせい」なんて事…ないですよね?(;^ω^)笑

 

※この記事は私の勝手な分析です(*´ω`*)<コンキョハナイヨー

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