『こころ』の読書感想文800字-タイトル『私のエゴイズム』

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夏目漱石の『こころ』の読書感想文を書きました。

今までいろんな読書感想文を書いてきましたが、この小説はいろんな人の感想が読みたくなる作品ですね。

『こころ』というタイトルが本当にしっくりくる内容でした。

まずは私が800字以内で書いた感想文からご覧ください^^




『こころ』の読書感想文【800字】

【タイトル:私のエゴイズム】読了後、理屈ではなく感覚だけが残っていた。

頭ではなく心が重い。そんな作品だった。

ずっと心苦しい気持ちが残っているが、不意に気持ちが軽くなった瞬間が私にはあった。

上手く説明できない感覚だが、無理にでも言葉に残してみたい。

 

『こころ』が私をモヤモヤさせるのは、対比関係にあるのに結末が同じになってしまうからだろう。

『K』が刹那的に自死を選んだ。

対照的に『私』は罪悪感を抱きながら生き続けた挙句に自死した。

覚悟を決めてすぐに出した結論。

生きながらえ葛藤の末に出した結論。

対比関係の行きつく先がどちらも同じだったことが心苦しく、私はいまだに整理できていない。

清らかな人間でも、エゴイズムな人間でも、自分を許せないと感じたことで同じ結末になってしまう。

もし本気で自分を許せないと感じた時、誰もが同じ結末を迎えてしまうのだろうか。

けれども、文中のどこかで私の気持ちが一度だけ明るくなり、救われた瞬間があったことを覚えている。

その感覚を頼りに、この苦しみから解放されたい。

 

妻の母が病気になった場面、私は一筋の希望を見た気がした。

「私は力の及ぶかぎり、懇切に看護をしてやりました」

この一文には『私』の許されたい想いがにじみ出ている。

看護する間の『私』は罪滅ぼしを感じられ、人間であることを大事に思えたはずだ。

確かにここに希望はあったはずだ。

母の死後、妻に親切にしたいと思えたのも私は希望に感じる。

ただ、『私』を悩ませている理由に妻が関係していたことで、自分の過去を許すことは出来なかったのだろう。

それでも、人によって苦しんだ『私』は人によって救われてもいた。

『覚悟を決めてすぐに出した結論』と『生きながらえ葛藤の末に出した結論』の間には、また別の物語があったのではないだろうか。

 

無理にでも言葉にしてみたが、やはり上手く言葉にはできない。

ただ一つ、私の心はいつでも可能性を探したいことには気づけた。

(789文字)

この小説のタイトルは『こころ』以外に存在しない

読み終えた時、心がグルグル・モヤモヤしましたね。

理屈じゃ説明できない、『K』や『私』の気持ちに寄りそえば寄りそうほど、「そうだよね。。。そんな風に考えちゃうよね。。。」となってしまう気分。

どの位置、どの角度にいてもアリ地獄にハマっているような、『こころ』を掌握されているような感覚が私にはありました。

気づいたら救いようのない状態になっていたのですが、その中で『私』が実は許されたいと考えたいたことを知った時、私はホッとしましたね。

そこに救われた気がしたので感想文ではその部分を書きました。

地獄だと思ったけれど、どこかに希望はちゃんとあるんですね。

自殺について考えてみる

自殺はデリケートな話題なので取り扱い方が難しいですが、だからと言って蔑ろにはできないし、不謹慎だろうがちゃんと考える必要はあるでしょう。

本気で自殺を考えたことがある人ってどのくらいいるんだろうね?

アンケート調査したところで本当のところは分からないだろうけど、少なくとも一定数はいるんだと思う。

ちなみに私は人生で一度も自殺を考えたことはありません。

死にたいくらい辛い・苦しいと感じた経験はないです。

だから自殺を考えたことがある人の気持ちは分からないし、そう考えることに対して心苦しくなります。

『こころ』を読んで気持ちが苦しかったのは、自殺を考える人の気持ちを知る疑似体験をしたからかもしれません。

 

私は「自殺はいけない」と強く言いたいけれど、「なんで?」と言われたら万人を諭す的確な言葉は見つからない。

自分には想像もつかない気持ちを、自分の想像できる範囲の言葉で伝えるのはやっぱり難しいんだよね。

その人の気持ちを完璧に知ることが出来ないから。

だから感情的に「自殺はいけない」としか伝えられないし、「なんとか他の考え方って見つからないかな?」とかしか言えないよね。

そうなると最終的には本人任せにはなってしまうんだけど、「可能性って生きて探してみればちゃんと見つかるんじゃないかな?」と『こころ』を読んで感じたので、もう少し触れてみます。

『K』も『私』も自殺しない世界線を考える

『K』と『私』は自殺してしまうけれど、それは環境とか時代背景が関係していたからだと思う。

 

『K』は人間関係が狭くて、頼れる人もいなかった。

だから一番身近だった『私』に裏切られたことが本当に大きなショックだった。

でも、もし『K』に他のコミュニティがあったら、別の考え方も出来たんじゃないかな。

例えば、学校とか会社とか環境が限られちゃうとそこが全てになりやすいから、どうしても視野は狭くなっちゃう。

それに簡単に転校や転職が出来ない場合もあるから仕方がない部分もあるけれど、意外とその場から離れるだけで同じことしてても評価は変わるからね。

日本だと「発言が多くて鼻につく人」が、海外だと「積極的で前向きな人」みたいなことってよくあるし。

環境が変われば『K』の考え方も変えられたんじゃないかな。

 

同様に『私』も考え方を変えられる。

『私』が自殺したのは乃木大将の殉死したからだと思います。

背景には戦争や明治時代に生きた人の考え方がありました。

時代が変われば考え方も変わるし、考え方が変われば行動も結果もおのずと変わります。

 

私は『K』と『私』のことを少し知ったのでこんなことを考えてみましたが、この辺にしましょうか。

考えないのもダメだけど、考えすぎるのも良くないからね。

まぁ気楽にいこうぜ d(´▽`*)

でも、本当に辛いなら誰かに頼ればいいのよ。

人によって苦しんだ『私』は人によって救われてもいたんだから。

 

…私を頼っちゃダメよ!笑

自分のことで精一杯ですから!(;゚Д゚)b

高校の現代文の授業をちゃんと聞かなかったことを後悔…

『こころ』は私が高校生の頃に現代文の授業で習った記憶があります。

ただ、当時どんな事を学んだのかは全く覚えていません。

今回改めて(?)ちゃんと読んでみて、すごく面白かったので、高校生の頃の自分がどう感じたかをもっと大事にしたかったです。

もし、授業で習うことがあったら「今の自分はどう思うか?」を感じてみて欲しいですね。

若いっていいですね。。。

 

『こころ』は『人間失格』とはまた違った重厚感があって面白い物語でしたー^^

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